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columnお悩み解決コラム

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【専門家が解説】揉み返しと好転反応の違いと揉み返しの対処法

痛みの原因と対策

公開日:2020.12.1 / 最終更新日:2021.4.14

揉み返し

マッサージを受けた後に、揉んでもらった場所が痛くなったという経験をお持ちの方はたくさんいらっしゃいます。

また、揉み返しが怖いから、コリがあっても施術を受けずに我慢している人もいることでしょう。

そこで今回は、揉み返しが起こる原因や、揉み返しと好転反応との違いについて解説します。

整骨院とマッサージ店の違いが気になるという方は以下のページでわかりやすく解説しております。

①揉み返しとは?

揉み返しによる痛み
マッサージが好きな方でしたら、揉み返しという言葉を聞いたことがあるかもしれません。また、マッサージを受けた後に痛みが出たとき、「揉み返しだから心配ありませんよ」と説明を受けた経験がある人もいると思います。

では、揉み返しとはいったい何なのでしょう。結論から言うと、揉み返しはケガの一種です。筋肉は筋繊維の束で構成されていますが、揉み返しとはその筋繊維に傷がついた状態を意味します。簡単に言うと、身体の中で内出血を起こしているような状態が揉み返しなのです。

②揉み返しの原因

揉み返しの原因

せっかく身体をほぐしに行ったのに、かえって痛くなったのでは本末転倒ですよね。では、なぜ揉み返しが起こるのでしょう。

ドーゼオーバー

揉み返しができる最大の原因がドーゼオーバーです。ドーゼとは簡単に言うと「刺激量」のことです。刺激量については「アルントシュルツの法則」がよく知られています。

アルントシュルツの法則によると、弱い刺激が組織の働きを目覚めさせ、中程度の刺激が組織の働きを亢進するとされています。この刺激を利用し、筋肉の緊張を緩和したり、身体の回復力を高めたりするわけです。

ところが、刺激量が強すぎた場合、組織の働きを抑制し、最終的に組織の働きを静止させてしまいます。その結果、筋繊維が傷ついて揉み返しが起こってしまうのです。

また、強い力でのマッサージになれてしまうと、徐々にこれまでの押圧では物足りなくなり、さらに強い刺激を求めることとなります。その結果、マッサージの効果そのものが得られなくなる可能性も生じます。

施術者の技量不足

揉み返しが起こる原因としては、施術者の技量不足もあげられます。先ほど刺激(ドーゼ)について説明しましたが、実は、人によって最適な刺激は異なっています。

体格の良い中年男性の場合は強めの刺激が必要となるでしょうし、華奢な女性の場合、刺激を弱めにする必要があるのです。

分かりやすい例でいうと、叩かれそうになると身をすくめますよね。強い刺激に対しても、身体は防衛反応を示すわけです。

たとえば強い力で肩を揉まれた場合、痛みに耐えるため肩の筋肉に力が入ります。それを施術者が「コリ」だと誤認した場合、そのコリをほぐそうとさらに強い力を加えます。その結果、筋繊維が傷ついて揉み返しが起こるのです。

「揉みほぐし」と「整体」と「整骨院」の違いをしっていますか?知らないという方は↓のページでチェック!

刺激が強い方がよいという訳ではない

マッサージを受ける人の中には、「刺激が強ければ強いほど効果がある」と信じて疑わない方もいらっしゃいます。ただ、先述したように、強すぎる刺激は組織の働きを静止してしまいます。

そのため、今までの刺激量では物足りなくなり、さらに強い刺激を求めることとなるのです。その結果として揉み返しが起こったとしても、それが「マッサージの効果」だと誤解してしまうわけです。

そして、次の回にはさらに強い刺激を求め、また揉み返しが起こるという悪循環に陥ります。そのうちに、マッサージの効果自体が得られなくなるのです。

③好転反応とは?

体調スッキリの女性

好転反応は、しばしば揉み返しと混同されがちですが、両者は全くの別物です。揉み返しが身体からの警告であるのに対し、好転反応は身体が回復しているサインです。

好転反応については動画でわかりやすく解説しております!

④好転反応の起こるメカニズム

好転反応

肩コリを例に取ると、コリが生じている場所の筋肉は固くなっています。筋肉が固くなると、血管を圧迫して筋疎血(きんそけつ)を起こします。

筋疎血が起こった場所では痛み物質が産生され、それが肩コリや肩の痛みのもととなるのです。筋疎血が起こると血行が悪くなり、痛み物質を体外に排出する力が低下します。

その結果、痛み物質が局所にとどまり、慢性的なコリへと変化するのです。固くなった筋肉をほぐすと筋疎血状態が改善され、血液の流れが良くなります。

血液によって全身に痛み物質が散ることによって、肩のコリや痛みが解消するのですが、それにともなって、全身のだるさなどが起こるケースもあります。

簡単に言うと、局所の痛みを全身で少しずつ負担するわけです。その結果、症状が改善するときに全身のだるさといった好転反応が起こるのです。

⑤揉み返しと好転反応との違い

好転反応による症状

先述したように、揉み返しと好転反応は全くの別物です。ただ、一般の方には両者の違いが分かりにくいと思います。そこで、揉み返しと好転反応の違いを簡単に解説したいと思います。

施術後に見られる症状の違い

揉み返しと好転反応とでは、施術後に現れる症状が全く異なります。最大の違いは、揉み返しを起こした場所には痛みが生じるという点です。好転反応の場合、強い痛みが生じることはあまりありません。

好転反応の場合、どちらかというと全身がだるくなったり、トイレが近くなったり、眠くなったりといった症状が現れることがあります。

症状の持続期間の違い

揉み返しと好転反応では、症状の持続期間も異なります。好転反応の場合、安静にして一晩休んでいれば、症状がなくなるケースがほとんどです。

一方、筋繊維に傷がついている揉み返しの場合、痛みが2日から3日ほど続きます。なぜなら傷ついた筋繊維が再びくっつくのに時間がかかるからです。

⑥揉み返しが起こった場合の対処法

アイシングでの応急処置
もしマッサージなどを受けて揉み返しが起きた場合、どのように対処するのが正解なのでしょうか。

患部を冷やす

揉み返しは要するにケガなので、ケガをした場合に準ずる措置が必要となります。揉み返しを起こしている場合、筋繊維が傷ついて炎症を起こしているので、患部を冷やすよう心がけましょう。

激しい運動は控える

揉み返しが起こっているときは、激しい運動を控えましょう。筋繊維が傷ついているのに激しい運動をしてしまうと、炎症状態がさらに悪化してしまいます。

2日経ったら温める

医学的には炎症を起こした場合、冷やすのが通例となっていますが、それでも冷やす期間はせいぜい48時間です。そのため、2日経ったら患部を温めるようにしましょう。

⑦好転反応が起こった場合の対処法

好転反応時の対処法

施術後にだるくなったり眠くなったりした場合、好転反応が起こっている可能性があります。その場合、どうやって対処すればよいのでしょう。

安静にする

好転反応は文字通り、身体にとって好ましい反応なので、安静にしてゆっくり休みましょう。翌日には身体がすっきりしているはずです。

水分を多く摂る

好転反応が起こっている場合、水分を多めに摂ることも重要です。水分を多めに摂ることで、体内にとどまっていた痛み物質や疲労物質が体外に排出されやすくなります。

身体を温める

好転反応が起こっている時には、揉み返しの時とは反対に、身体を温めるようにしましょう。身体を温めて血行が良くなれば、やはり痛み物質や疲労物質を排出しやすくなります。

⑧揉み返しが怖い場合の対処法

ぷらす鍼灸整骨院の先生

揉み返しの原因の1つとして施術者の技量不足が挙げられます。

特に街の「もみほぐし」やリラクゼーション色の強い「整体」は国家資格を所持していなくても開院できるため、施術者の技量のばらつきという面に関しては比較的大きいようです。

揉み返しが怖い場合は、国家資格を持つ施術者を頼るとよいでしょう。国が定めた一定の知識・技術の基準を満たしているので、揉み返しの心配はグっと減ります。

整骨院に勤務している柔道整復師は国家資格者であり、筋肉に関するプロフェッショナルです。そのため、揉み返しなど起こすことなく、効率よく筋肉を緩めることが可能です。

もし揉み返しになってしまった場合、ある種のケガなので、健康保険を用いた施術が受けられる場合があります。当院にも、他の施術所で揉み返しを起こしてしまった方がたくさん来られます。

揉み返しの心配をせずに安心して施術を受けたい方や、他の施術所で揉み返しを起こしてしまったという方はお気軽にご相談くださいね。

まとめ

今回は揉み返しと好転反応の違いなどについて解説しました。「揉み返しは症状が改善する前の反応だから心配しなくてよい」などと言われた人には、驚きの内容だったかもしれません。

ケガの治療をしているのならともかく、リラクゼーション目的の施術で急に強い痛みが出たような場合、揉み返し=ケガの可能性が高いです。

揉み返しに悩まされている方は、お気軽に当院までご相談ください。

整骨院が何をするところかもっと知りたいという方は以下のページもおすすめです。

この記事を監修してくれた先生

髙山 智仁先生

東京医療福祉専門学校 鍼灸科学科長・キャリアセンター長
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師

「患者様の立場になって考える」ことをモットーに、東洋医学・鍼灸の視点から本当の健康を追求し続けている。
現在は教員として、次世代を担う鍼灸師の育成にも取り組んでいる。

     

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