columnお悩み解決コラム
columnお悩み解決コラム
公開日:2020.4.2 / 最終更新日:2020.4.2
東洋医学の世界では、体内の「気・血・水」のバランスが整っていることで、私たちの生命活動が円滑に保たれると考えられています。
では、気滞とはどのような状態を意味し、どんな原因があるのでしょう。
生活習慣の改善や鍼灸整骨院での施術によって気滞を改善すれば、身体の内側からキレイになれますよ。
それでは早速ですが、気滞(きたい)とは一体どのような状態を指すのかについて見ていきたいと思います。
気滞は読んで字のごとく、体内の「気」の流れが「滞った」状態を意味します。東洋医学では私たちの体内を気(き)、血(けつ)、水(すい)が流れていると考えていますが、それらの流れが滞ることで、様々な不調を招くとされています。
気という概念はなかなか分かりにくい部分があるのですが、「身体のエネルギー」と考えて差し支えないでしょう。身近な言葉で「元気」と言い換えれば分かりやすいのではないでしょうか。
東洋医学の考え方では、私たちの体質はいくつかの「証(しょう:体質のタイプ)」に分けられており、気滞もその内の1つです。ただ、似たような証として気虚(ききょ)の存在があげられます。
気虚も体内のエネルギー状態の変化に関わる証なのですが、気滞が気の流れの滞っている状態を意味するのに対し、気虚の場合は、そもそものエネルギーが不足している状態を意味します。
ここまでの解説で、気滞についてなんとなくご理解頂けたのではないかと思います。では次に、気滞になると、具体的にどのような症状が現れるのかについて見ていきましょう。
気滞に陥ったときの代表的な症状が精神的不安定です。些細なことにイライラしたり、訳もなく悲しくなったりと、感情の起伏が大きくなる傾向が見られます。
女性の場合、気滞の状態になると月経前症候群(PMS:premenstrual syndrome)の症状がひどくなるケースも見られます。
気滞に陥ったときに見られる症状としては、睡眠障害もあげられます。睡眠障害にもいくつかのタイプがありますが、気滞の場合、特に入眠障害(寝つきが悪くなること)が多く見られるようです。
胃腸の不具合も気滞に陥ったときに現れやすい症状です。お腹にガスが溜まってげっぷやおならが出やすくなったり、便通に異常が見られたりします。
気滞に陥ると様々な不調が現れますが、なぜそのようなことが起こるのでしょう。
そのヒントは、気滞に陥ったときに現れる症状にあります。
気滞にともなう症状を見ていくと、イライラや不安といった精神的不安定、睡眠障害、月経前症候群、お腹の張り、胃腸の不具合など、訴える症状がバラバラであることに気が付きます。
このように、訴える症状が一定しないことを不定愁訴(ふていしゅうそ)と呼ぶのですが、不定愁訴は自律神経失調症の特徴です。
では自律神経失調症は何からもたらされるかというと、それは精神的なストレスです。自律神経は交感神経と副交感神経の2つで構成されていますが、ストレス状態が昂じると交感神経優位の状態が続くようになります。
交感神経は私たちの身体にとってアクセルのようなもので、日中に交感神経が優位になるのはいいのですが、夜間になっても交感神経が優位なままだと、心身が興奮状態に陥り、ブレーキが掛けられなくなります。
その結果、睡眠の質が低下し、心身に様々な不調をきたすこととなるのです。ちなみに、運動をした時に汗をかくのは交感神経の働きによりますが、自律神経失調症にともなって寝汗をかきやすくなるのも、夜間に交感神経優位の状態が続いているからなのです。
気を病むことを病気と言いますが、病気は日々の食習慣によってそのリスクが高くなります。気滞も同様で、身体によくないものを食べていると気の流れに悪影響を及ぼし、気滞のリスクが高くなります。
思考様式というと少し堅苦しいのですが、簡単にいうと、考え方や物事の捉え方によって、気滞になりやすい人とそうでない人に分けられます。
自律神経失調症やうつの場合と同様、完璧主義の人や責任感の強い人、几帳面な人、ストレスをため込みやすい人、悩みを1人で抱えてしまう人などに気滞が起こりやすいようです。
気滞は東洋医学で言うところの未病(病気になる一歩手前の段階)を招くため、早めに改善することが重要です。
そこで、自分が気滞に陥っていないかどうかチェックしてみましょう。
上記のような症状が複数見られる場合、気滞に陥っている可能性があります。病気を未然に防ぐためにも、早めに対処するよう心がけましょう。
気滞のチェックリストに複数当てはまった人は、早めに改善することをおすすめします。では、どのようにして気滞を改善すれば良いのでしょう。
気滞にともなう症状は先程も解説したように、自律神経失調症を発症した場合に見られる症状と非常に似通っています。なぜなら、いずれもストレスをその原因としているからです。
そのため、気滞を改善するためにもストレスを発散することが重要です。たまには自分の趣味に没頭する時間を設けたり、気の置けない友人とランチを楽しんだり、カラオケで大きな声を出したりするとよいでしょう。
食習慣の見直しも気滞を改善するのに効果的です。東洋医学の世界では気の流れをよくすると考えられている食べ物があるので、そのような食品を積極的に摂取しましょう。
気の流れをよくする食品としては、ミカンやオレンジといったかんきつ類、アサリやシジミ、イカなどの魚貝類、春菊やミントといった香りの良い食品などがあげられています。
気滞を改善するためには、思考様式を変更するのも効果的です。簡単にいうと、考え方を変えてみるということです。
「考え方なんてそんなに簡単に変えられない!」という方もいらっしゃると思いますが、実は、考え方はとても簡単に変えられると言ったら驚かれるでしょうか。
例えば、通勤中に鳥のフンが落ちてきたら嫌な気分になりますよね。そんなときに、「でも服につかなくて良かった」という風に、「でも○○」とポジティブな考え方をしてみましょう。
このような考え方を繰り返すことによって、徐々に思考様式がポジティブに変化していきます。そうすることで、徐々にストレスをため込まない考え方になっていくのです。
ぷらす鍼灸整骨院では、自律神経調整をおこなうことで、気滞に陥りやすい体質の転換を目指しています。特に骨盤調整や頸部調整をおこなうことで、副交感神経の働きを高めることが期待できます。
東洋医学の世界におけるツボは、世界保健機関(WHO)が認定するものでもあります。
そこで、気滞の改善におすすめのツボを3つ程紹介したいと思います。
太衝(たいしょう)のツボは、足の親指と人さし指の骨の間を足首の方へ辿って行った骨の接合部にあります。太衝のツボにはイライラを解消したり、寝つきをよくしたりする効果が期待されています。
内関(ないかん)のツボは、手首の内側のシワの中央から、指の幅3本分肘の方へ移動した場所にあります。内関のツボには精神を安定させる働きがあります。乗り物酔いやつわりがある時にもおすすめです。
労宮(ろうきゅう)のツボは、手を「グー」にした時、中指が当たる位置にあります。労宮のツボには自律神経の働きを整え、気持ちを落ち着ける効果が期待されています。
気の流れが滞る気滞は、主に自律神経のバランスの乱れによって起こります。
そのため、普段からストレスをため込まず、睡眠と休養をしっかりととることが重要です。
この記事を読んでいる人は
こんな記事も読んでいます
【ふくらはぎがだるい原因は?】予防法や効…
【腰痛持ちは要注意!】骨盤が痛むのは「仙…
尾てい骨が痛む5つの原因!習慣を見直して…
【打撲は冷やす?温める?】迷ったときの処…
【専門家が解説】揉み返しと好転反応の違い…
ぷらす鍼灸整骨院ではさらなる店舗拡大のため出店可能物件を募集しております。
詳しくはこちらから >>