columnお悩み解決コラム
公開日:2020.12.1 / 最終更新日:2021.4.14
あなたは1日どのくらいの時間座っていますか?
日本で成人が1日に座っている時間の平均は、約7時間にもなります。(出典:国立研究開発法人 科学技術振興機構 座位行動の科学 ―行動疫学の枠組みの応用― )
人生の約3分の1もの時間を座っていると考えれば、座り方が姿勢を作るといっても過言ではありません。
あなたも姿勢を改善するために正しい座り方が知りたいと思い、このページにたどり着いたことでしょう。
読み進めながら実際に試して欲しい正しい座り方を椅子と床それぞれについて紹介していきます。
骨盤矯正におすすめの体操をお探しの方は以下のページもお役立てくださいね。
正しい座り方をイメージするとき、背筋をピンと伸ばすことが思い浮かびませんか?
ここでは「骨盤を立てる」とは具体的にどういう意味なのか、骨盤を立てないで座ったらどうなるかについてわかりやすく紹介していきます。
骨盤は上半身と下半身を繋ぐ重要な部位であり、姿勢に大きく関係する背骨とお互いに連動します。
したがって骨盤の正しい位置にすることで、自然と正しい姿勢を作りやすくなるのです。
骨盤が座面や床に対して水平、垂直な位置にあるのが正しい位置です。
骨盤が水平かどうかの目安は、座ったときの肩と膝に注目しましょう。膝や肩が水平だと骨盤も水平になります。
骨盤が床や座面に垂直かどうかの目安は、恥骨と腰骨のでっぱりが一本のまっすぐなライン上にあるかどうかです。
一直線上にあるときは、前後の傾きのない正しい位置になっています。
これが座ったときに意識して頂きたい骨盤の正しい位置です
骨盤を立てないで座ると、猫背や反り腰などの不良姿勢に直結します。
骨盤が後方に傾いた状態で座ると骨盤と連動している背骨も丸まり、この状態が日常化してクセがついてしまうのが猫背です。
一方骨盤が前に傾いた状態は腰が過剰に反ってしまうことになり、反り腰という不良姿勢につながります。
ここからは不良姿勢につながりやすい椅子の座り方と、整骨院の先生方も実践している正しい椅子の座り方をご紹介していきます。
普段の座り方を振り返りながら、正しい座り方は普段の生活の中に取り入れてみましょう。
まずは骨盤が前後に傾いてしまう椅子の座り方です。
このような座り方になっていないか、改めて普段の座り方を振り返ってみましょう。
骨盤が後ろに傾いてしまうと、骨盤と連動する背骨も丸まり猫背に繋がるのは先ほど確認しました。
ここでは、ついついやってしまいがちな骨盤が後傾する座り方を2パターン紹介します。
①パソコンの画面を覗きこむような座り方
デスクワークの多い人がやってしまいがちな姿勢です
可能なら画面と顔の距離などを見直すなど対策して、この座り方にならないように気をつけましょう。
②椅子に浅く腰掛け背もたれに寄りかかるような座り方
電車の座席でスマートフォンをみるときなど、リラックスしたいときについついやってしまう姿勢です
ダラッと座りたい気持ちを抑えて、グッと深く腰掛けましょう
骨盤が前傾すると反り腰につながります。
反り腰になりやすい椅子の座り方も2パターン知っておきましょう。
①椅子に浅く腰掛け背中を反らせる座り方
「姿勢を良くしたい」と背中を意識しすぎて、腰部分が反り過ぎてしまうのがこのタイプです。
上半身を反ることによってお腹が前に張り出すだけでなく、お腹の筋肉をあまり使わない姿勢なのでポッコリプヨプヨのお腹の原因になります。
またこの姿勢は負担が腰にかかりやすく、腰痛の直接的な原因にもなるので腰に負荷がかかっているのを感じたら反りを緩めるクセをつけましょう。
②背中を反らせることによって重心が前に移動し、机に腕を置いてバランスをとる座り方
肩に力が入り首が縮こまってしまうので首や肩、背中、腕のしびれや痛みにつながってしまいます。
その姿から「スフィンクス座り」とも言われています。
パソコン作業や事務仕事が多い方がついついやってしまう座り方ですね。
肩に力が入り首が縮こまってしまうので首や肩、背中、腕のしびれや痛みにつながってしまいます。
腕でバランスをとっていると感じた時は、背中の反りを弱めるようにしてください。
昔からの癖や足を組んだほうが楽という理由でついつい足を組んでしまう方は要注意です。
足を組むと体が自然と捻られた状態になり、腰椎(腰の骨)や骨盤も付随して歪んだ状態になります。
この状態が習慣になり筋肉が凝り固まると、体のバランスがくずれて肩こりや腰痛がでやすい体質になっていきます。
みなさまに是非実践してもらいたい座り方が「丹田(たんでん)座り」です。
【正しい椅子の座り方のポイント】
骨盤を立てた正しい座り方でも長時間同じ姿勢でいると体への負担はかかってしまいます。
そこでおすすめしたいのが以下のタオルを使ったポスチャーチェンジ法という負担を減らす方法です。
【体への負担を減らすポスチャーチェンジ法の手順】
ポスチャーチェンジ法をつかうと、姿勢に意識をむけなくても体の負担を楽に分散できます。
仕事中や、ご自宅で座る時間が長い方には特におすすめです。
床に座るときは、椅子に座るときよりも負荷が分散されにくいので体への負担が大きくなってしまいます。
椅子に座れるときは椅子に座ることをおすすめしますが、床に座らないと駄目な場面ってありますよね。
椅子の座り方紹介と同様に、骨盤が傾きやすく猫背や反り腰になりやすい座り方と骨盤をたてる正しい座り方をそれぞれご紹介します。
<横座り>
女性が床に座るときに最も多いとされるのがこの座り方ですが、横座りは体の片側に負担がかかり骨盤が左右に歪みやすい注意すべき座り方と言えます。
骨盤が歪むと骨盤と連動している背骨も歪んでいき不良姿勢や腰痛につながるので、横座りが習慣になっている人は要注意です!
<ぺったんこ座り>(割座)
女の子座りともいわれる座り方です。ぺったんこ座りは骨盤が後ろに傾き猫背になりやすいだけでなく、骨盤下部がひらくのでお尻が大きくなってしまうなどの悪影響もあります。
<体育座り>
子供のころから学校でおなじみの体育座りですが、体への負荷という観点からみると避けたい座り方です。
膝を抱えこむこの座り方は、どうしても骨盤が後ろに傾き背骨も丸まり、腰への負担が大きくなります。また坐骨への負担がかかることや、体を丸めることよる内臓の圧迫といったデメリットもあります。
「場所を取らない」というメリットで学校で半ば自動的に採用されてきましたが、体への負担が考慮されて最近では徐々に見直されてきています。
床に座るときもポイントとなるのは「骨盤を立てる」ことです。
骨盤をたてやすい床の座り方を3種類ご紹介しますので、ご自宅やお店などで試してみてくださいね。
<正座>
最も骨盤を立てやすいのは正座です。
くっつけたかかとにお尻のくぼみを載せることで、自然と坐骨(おしりの後部にある骨)を座面に当てることを意識できるため理想的な座り方になります。正座をすると骨盤をしっかりと立てることができる上に腰への負担も少ないので腰痛持ちの方におすすめできる座り方です。
足の筋肉や足首の柔軟性がない方は、最初のうちは例のような綺麗な正座はできないかもしれません。
そういう場合は決して無理をせずに、体がほぐれるお風呂上がりなどにテレビやスマートフォンを見ながらストレッチ感覚で毎日1分ほどやってみてください。
<あぐら>
あぐら(胡座)は自宅や外食先でリラックスしたい時に老若男女に好まれる座り方です。
本来は骨盤をたてやすい座り方ですが、あぐらをかきながら背中が丸まっている方も見かけますよね。股関節の柔軟性がないと骨盤を起こしきれずに後ろに傾き、背骨もそれに連動するので背中が丸まります。
現代の日本人は平均的に股関節が硬いので、あぐらで座るときに骨盤をたてられる人は少なくなっています。
そこで、股関節の硬いあなたでもちょっと工夫するだけで楽にあぐらで骨盤を立てることができる方法を紹介します。
【あぐらで骨盤を立てやすくする方法】
ポイントは太ももや足を乗せずにお尻だけを乗せることです。
この方法により高低差が生まれることで、骨盤を立てやすくなります。座布団の上に座りお尻だけをタオルの上に乗せるなどの応用も効くので、自分にあった方法を試してみてください。
<長座>
最後におすすめしたいのが長座です。長座とは足を前方に伸ばして座る姿勢のことです。
長座は正しく座ると体への負担がかかりにくい座り方ですが、正しい長座ができるかどうかは太ももの裏側の「ハムストリングス」という筋肉の柔軟性に大きく左右されます。
ハムストリングスが硬いと十分に上体を起こすことができず、骨盤が後ろに傾き背骨が丸まってしまうので、一転して猫背になってしまう危険性のある座り方になってしまいます。
長座をしてみると背中が丸まってしまうという方は、まずはハムストリングスのストレッチで柔軟性を高めるとこからはじめてみてください。
いくら骨盤を立てた正しい座り方でも、長時間同じ姿勢だと体に負担がかかってしまうのは椅子に座るときと同じです。
骨盤を最も立てやすい正座でも、長時間となると足が痺れて姿勢どころではありませんよね。
骨盤の傾きに大きく関わるのが、骨盤を前に傾ける「腸腰筋(ちょうようきん)」「大腿四頭筋(だいたいしとうきん)」と、骨盤を後ろに傾ける「腹直筋(ふくちょくきん)」「大臀筋(だいでんきん)」「ハムストリングス」などの筋肉です。
ここからは骨盤を立てるためにおすすめの運動を3つご紹介するので、仕事や家事の合間など、時間を見つけて取り組んでみてくださいね。
猫背気味の方におすすめのストレッチです。
骨盤と股関節をつなぎ、骨盤を前に傾けるはたらきを持つ「腸腰筋」をほぐしていきます。
左足でも同様に行ないます。
バランスが崩れそうなときは近くの壁や机などに手を添えてもOKです。
腸腰筋が縮こまると骨盤が前に傾き反り腰などの原因にもなるので、しっかりと伸ばして股関節を柔らかく保ちましょう。
猫背気味の方、反り腰気味の方、どちらにも取り入れてもらいたいのがこちらの運動です。
骨盤の前傾にはたらく前ももの筋肉「大腿四頭筋」と、骨盤の後傾にはたらく「腹直筋」を同時に鍛えられます。
膝の曲げ伸ばし動作を10回連続で行ない、1日2セットを目安に取り組みましょう。
体勢がつらい場合は背もたれに寄りかかっても大丈夫です。
反り腰気味の方におすすめなのが、こちらの運動です。
骨盤の後傾にはたらくお尻の筋肉「大臀筋」と、裏ももの筋肉「ハムストリングス」を同時に鍛えます。
同様の動作を10回繰り返します。
呼吸を止めず、ゆっくりと運動するのがポイント。
このトレーニングは骨盤を安定させるだけでなく、ヒップアップや太もものサイズダウンにも効果的です。
慣れてきたら片足ずつ膝を伸ばして行なうと、さらに効率良く鍛えることができます。
「正しい座り方をキープするのが難しい」「試してみたけど習慣にできなくて挫折してしまった」という方もきっといらっしゃいますよね。
そんなときは整骨院で専門家に相談して、骨盤矯正を受けてみると姿勢維持がグッと楽になりますよ。
当ぷらす鍼灸整骨院グループでは定期的な技術チェックをクリアした国家資格者が骨盤矯正を行わせていただいております。骨盤の歪みでお悩みの方は是非お気軽にご相談くださいね。
今日から自宅やオフィス、お店で実践していただける骨盤を立てた正しい座り方を紹介させていただきました。
姿勢の悪さはなかなか自分では気づきにくいものです。猫背や反り腰になりやすい座り方も紹介しておりますので、ご自身だけでなく友人やご家族の座り方のアドバイスにもお役立てください。
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