columnお悩み解決コラム
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公開日:2020.12.1 / 最終更新日:2020.12.30
妊娠すると、それまで何ともなかった症状に悩まされる場合があります。腰痛が多いですが、肩こりもその1つです。
なぜ妊娠中は肩こりになりやすいのか、原因と安全な対処法を紹介します。
肩こりだけでなく坐骨神経痛でお悩みの妊婦さんは以下のページも参考にしてくださいね。
まずは肩こりになる原因を知っておきましょう。
妊娠するとホルモンバランスが乱れ、さまざまな体調の変化をもたらします。
うまく適応できないと交感神経と副交感神経の切り替えがうまく行きません。
その結果、後述する血行不良が起こったり、ストレスを感じやすくなったりします。
腰痛の一因である骨盤の緩みもホルモンバランスの乱れによるものです。
赤ちゃんを産みやすくするために、骨盤を緩めて産道を広げます。
一方で骨盤の緩みは姿勢の歪みにもつながり、 お腹の重さも相まって猫背や反り腰になりがちです。
頭が前方や後方に傾くと、首や肩にかかる負担が大きくなります。
このように、ホルモンバランスの乱れが招く症状が肩こりを誘発するわけです。
妊娠中は、先ほどの自律神経の切り替えがうまく行かなかったり、悪阻(つわり)などで体調を崩したり、出産に対する不安が募ったりするなどして、ストレスが溜まりやすくなります。
体型の変化によって寝心地が悪く、睡眠不足になるのもストレスです。
ストレスは交感神経を優位にして、筋肉を緊張状態にします。
緊張した筋肉は血流が悪くなるため、乳酸やリン酸などの老廃物が発生してもうまく排出できません。
老廃物の中には痛みを発生させる物質も含まれているため、これらが蓄積すると肩こりになります。
妊娠中の体はお腹が大きく、胸も膨らんでいるため、ただでさえ血行が悪い状態です。
体を動かすだけでもしんどいですから、運動不足になるかもしれません。
さらに、骨盤の歪みによって内臓の機能が低下し、新陳代謝も滞っています。
そこにホルモンバランスの乱れとストレスによる血行不良も加わるのですから、普段より肩こりになりやすいといえるでしょう。
妊娠中に肩こりを感じたら、できるだけ早く解消したいものです。体に負担をかけずに解消するには、どのような方法があるのでしょうか。
肩こりの主な原因である血行不良を改善するには、体を温めるのが一番です。
ただし、妊娠中は体が火照りやすいため、どうしても薄着にして体を冷やしたくなります。そんなときは部分的に温めてみましょう。
例えばお腹周りを温めると、内臓の働きが活発になって新陳代謝が良くなります。
首や手首、足首は皮膚と太い血管の位置が近いので、温めると熱が伝わりやすいところです。
お風呂やシャワーでも体を温められます。
シャワーを肩にかけると水流が程よく肩を刺激してくれるでしょう。
若干ぬるめの40℃くらいなら体に負担をかけません。目安は体調にもよりますが、長くても20分程度です。
肩こりを感じたときに自分でマッサージをすれば、症状を緩和できるだけでなく、血流も良くなります。
市販のマッサージ器具を活用しても良いでしょう。
ただし、揉み返しによって痛みが強くなってしまう場合もあるので、やり過ぎは禁物です。
ストレッチは、運動ほど体に負担をかけずに筋肉をほぐし、血流を良くしてくれます。
肩こりには首や肩回りのストレッチです。
マッサージと同じく、やり過ぎは禁物ですし、お腹の張りを感じるようであれば、すぐに中断してかかりつけの産婦人科に相談しましょう。
まずは頭を動かすだけの簡単なストレッチです。
1.背筋を伸ばして正しい姿勢を取り、正面を向きます。
2.そのまま右へ頭を傾けて、30秒ほどその状態を保ちます。頭を傾けたときに首から肩にかけての筋肉が伸びるのを意識しましょう。
3.頭を斜め下に向けて、首から肩の筋肉にひねりを加えます。
4.元の位置に戻り、反対側も同様に行います。
次に肩回りの筋肉を伸ばすストレッチです。
1.右腕を左肩につける要領で、まっすぐ伸ばします。肘は曲げません。左肩までつかない場合は、無理せず届く範囲までにしましょう。
2.左腕を上げて右腕と十字になるよう挟んだら、右肩の筋肉を伸ばします。これも痛みを感じる手前くらいで行いましょう。
3.左腕も同様に行います。
肩甲骨も動かして、血行を良くしましょう。
1.お腹に負担がかからない程度に正座して、背筋をまっすぐ伸ばし、正面を向きます。背筋が伸びていれば、膝が開いていても構いません。
2.両腕をゆっくりと頭上へまっすぐ伸ばし、両手のひらを合わせます。このとき鼻から息を吸い込むと、脇や背筋の筋肉が動くのを実感しやすいでしょう。
3.口から息を吐きながら、ガッツポーズを作る要領で両腕を下ろし、肘を曲げます。
4.両腕を後ろに引き、左右の肩甲骨を近づけます。胸を開くとより近づけやすくなるでしょう。
5.痛みを感じる手前で止めたら、3秒ほどその状態を保ちます。
6.無理のない程度に2~4回ほど繰り返してみましょう。
肩こりの原因は血行不良やストレス、ホルモンバランス以外にも、骨盤の開きなどさまざまな要素が絡んでいる場合があります。
専門的な知識が無いと、自分で原因を特定するのは難しいです。
市販の湿布や塗り薬を使えば、痛みが和らいだように感じますが、根本的な原因を特定できなければ症状は改善しません。
また、こうした痛み止めの中には、非ステロイド性抗炎症薬のように赤ちゃんへ影響を及ぼす可能性のある成分が入っているものがあります。安易に使うのは危険です。
どうしても肩こりを緩和できないときは、専門家に見てもらいましょう。
例えば整骨院です。整骨院ではマッサージで筋肉の張りや凝りをほぐしてくれますし、ときには鍼灸でツボを温め、筋肉や血管を刺激してくれます。
妊娠中に整骨院で施術を受けるのは不安に感じるという方は、以下のページで妊娠中の整骨院での施術について詳しく解説しておりますので、ご覧ください。
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妊娠中の肩こりは、放置していると首回りの神経に影響を及ぼして、頭痛や吐き気、腕や手のしびれといった症状を引き起こす恐れがあります。
出産してホルモンバランスが元に戻り、ストレスや血行不良から解放されたとしても、蓄積された肩こりはそのままです。
産後も、赤ちゃんを抱っこしたり授乳したりするなどして、引き続き首や肩、腕に負担がかかります。
妊娠中の肩こりが、さらに悪化して慢性化する可能性も十分に考えられるでしょう。
肩こりによって筋肉が正しく機能しなくなると、ほかの筋肉が代わりに支えようとするため、無理が生じて痛みが全身に広がります。
産後は赤ちゃんにかかりっきりになるため、痛みがあってもすぐに対処できるとは限りません。後回しにしていると症状が悪化するでしょう。
そうならないよう、妊娠中に肩こりを感じたときから、こまめに対策して解消するのが望ましいといえます。
妊娠中の肩こりは、ホルモンバランスの乱れやストレス、血行不良などが原因です。放置すると痛みが蓄積して簡単に解消できなくなるため、体を温めたり、マッサージやストレッチをしたりするなどして緩和しましょう。
どうしても解消できない痛みがあるときは、産婦人科に相談してから整骨院で施術を受けると、改善する可能性があります。
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