BLOGブログ
[肩こり]
公開日:2020.12.1 / 最終更新日:2020.12.30
肩こりがひどいときに肩を回すと、ゴリゴリと何かが擦れ合うような音がすることがありますよね。
特に痛みが無くても、何らかの異常があるのではないかと不安になるものです。
まずは肩を回したときに音が鳴るメカニズムです。
音の発生源によって2種類あります。
肩の回りを形成しているのは、肩甲骨と上腕骨(じょうわんこつ)、鎖骨(さこつ)という3つの大きな骨です。
肩甲骨は上腕骨の土台となり、鎖骨に吊り上げられて、より大きく動かせるようになっています。
さらに、これらの骨を覆うように存在するのが僧帽筋(そうぼうきん)や三角筋(さんかくきん)といった大きな筋肉です。
僧帽筋は首から伸びて肩甲骨に至り、三角筋は肩甲骨から上腕骨に至ります。僧帽筋で肩甲骨を動かし、三角筋で上腕骨を動かすという流れです。
ほかにも肩甲骨は、小胸筋(しょうきょうきん)によって体の正面にある肋骨(ろっこつ)の上部とつながっており、肩甲骨を下げたり肋骨を引き上げたりすることができます。
大円筋(だいえんきん)は肩甲骨の下部から上腕骨の上部へ至り、肩関節を伸ばしたり、内側へ回転させたりする筋肉です。
大きな筋肉の内側には、肩甲骨から伸びる4種類の筋肉があり、それぞれ上腕骨とつながって筋肉でありながら腱(けん)の役割も果たします。
腕を横に動かす棘上筋(ちょくじょうきん)や、上に動かす棘下筋(ちょっかきん)、外側にひねる小円筋(しょうえんきん)、内側にひねる肩甲下筋(けんこうかきん)です。
これらをまとめて「ローテーターカフ(回旋筋腱板・かいせんきんけんばん)」とも呼びます。
音がゴリゴリではなく、ポキポキならば、筋肉ではなく関節で音が鳴っているかもしれません。
関節で音が鳴る理由は諸説ありますが、「関節液の気泡がはじけるから」という説が有力です。
関節は「関節包(かんせつほう)」という被膜(ひまく)で覆われており、その内部はヒアルロン酸やたんぱく質を含む関節液で満たされています。
関節液は粘りがあり、関節をスムーズに動かす潤滑剤といったところです。
このような性質から、体を動かすたびに関節包内の圧力が変化して気泡ができやすくなります。
液体は圧力がかかると気体に変化するからです。
気泡が溜まった状態で肩を回すなど関節を急激に動かすと、やはり関節包内の圧力が変化し、気泡がはじけて音がなります。
だから大小の差はあれど、誰でも関節がポキポキと鳴る可能性はあります。
指をポキポキ鳴らす要領で、意図的に関節を急激に動かすと、自分の意思で音を鳴らせるようになります。
けれども、関節を急激に動かすのはせまい面積に大きな衝撃が加わるという説もあるので、自己判断で首や腰といった重要な部位を意図的に鳴らすのはほどほどにするのが無難でしょう。
首元の脊椎(せきつい)である頸椎(けいつい)や腰側の脊椎にあたる腰椎(ようつい)を傷めたり、動脈が破けやすくなったりする可能性もわずかながらにあります。
実際に厚生労働省でも首を急激に回転したり、伸ばしたりする施術行為はなるべく控えるよう通知しているほどです(医事第58号)。
肩回りで音が鳴る原因が分かっても、何も対処せずに放置すると、どうなってしまうのでしょうか。
筋肉の硬直によって音が鳴っているのですから、放置するのは当然良くありません。
肩こりがひどくなるだけでなく、肩を動かすだけで痛みが発生し、特に腕を上へあげるときに強く感じます。
五十肩の症状にも似ていますが、炎症を起こしているのは先ほどのローテーターカフである場合が多く、それは「腱板損傷」という別の病名です。
一方、関節内で気泡がはじけて音が鳴る場合、痛みが無ければそれほど緊急性はありません。
けれども、音が鳴るのは無意識に関節を急激に動かしている証拠であり、何度も繰り返すと関節が炎症を起こしたり、骨の位置がずれる脱臼によって損傷したりするリスクが高まります。
例えば、五十肩は老化などによって関節周りが炎症を起こし、肩を動かしにくくなった状態です。
正式な病名は「肩関節周囲炎(かたかんせつしゅういえん)」といいます。
肩関節のくぼみの縁にある軟骨で、クッションの役割を果たす肩関節唇(かたかんせつしん)が損傷する「肩関節唇損傷(かたかんせつしんそんしょう)」も肩の関節の炎症や損傷で起こる症状です。
骨が変形したり軟骨がすり減ったりする「変形性肩関節症(へんけいせいかたかんせつしょう)」という症状もあります。
音の発生源が肩の筋肉であっても、関節であっても、そのまま放置するのは良くありません。
できれば早く解消したいところですが、どのような方法があるのでしょうか。
音の発生源が肩の筋肉であれば、セルフマッサージによって改善する可能性はあります。
肩甲下筋のような体の内側に存在する筋肉が原因なら、表面からマッサージしても効果が及びません。
正確な原因が分からなければ何をしてもなかなか改善されないでしょう。
肩の関節で音が鳴るのも、自分で行えるのは動きに気をつけるくらいしかできません。
誤ったケアをすると、脱臼したり損傷したりする恐れがあります。
肩甲下筋のようなインナーマッスルでもアプローチする手段を持っています。
「肩甲骨はがし」といって、肩甲骨まわりにある筋肉の施術も可能です。
「はがし」といっても、癒着した筋肉をはがすのではありません。指を使ってそれぞれの筋肉をほぐして、可動域を広げるのが一般的です。
私たちぷらす鍼灸整骨院でも、事前の入念なカウンセリングによって音が鳴る原因を特定したり、患者様の症状にちょってどのような施術を行えば良いかご説明したりしながら、施術を提案させていただきます。
柔道整復師はもちろん、鍼灸師やあん摩マッサージ指圧師も在籍しているので、お一人お一人の症状に合わせたオーダーメイドの施術が可能です。
肩周り、首回りのしつこい痛みやこりでお悩みの方はお近くのぷらす鍼灸整骨院にお気軽にご相談ください。
肩こりがひどいときに肩を回すと音がするのは、筋肉が硬直して他の組織と擦れ合っているのと、関節の急激な動きによって関節液の気泡がはじけているという2パターンが考えられます。
特にはげしい痛みはないからとずっと放置すると症状が悪化するかたもおられます。
そういうときは整骨院などで専門家に頼っていただければとおもいます。
肩こりを感じたときによく叩いたり揉んだりするという方は以下の記事も参考にしてくださいね。
【肩こり解消】肩こりは「温める」?「冷や…
朝起きると肩こりを感じる?!原因は寝方だ…
【妊娠中の肩こり解消】妊娠と肩こりの原因…
【子供はつらいよ】中学生肩こり急増中!原…
【内科医監修】花粉症や鼻炎が肩こりに繋が…
ぷらす鍼灸整骨院ではさらなる店舗拡大のため出店可能物件を募集しております。
詳しくはこちらから >>