columnお悩み解決コラム
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公開日:2020.2.12 / 最終更新日:2020.2.12
スポーツにケガは付き物ですが、鵞足炎も代表的なスポーツ障害の一種です。最初はひざの内側に違和感を覚える程度ですが、だんだんと痛みが強くなり、ひどくなると階段の上り下りなど日常生活にも支障をきたすこととなります。そこで今回は、鵞足炎の原因や対処法、予防法を紹介したいと思います。
捻挫や脱臼という言葉は聞いたことがあるという人でも、鵞足炎(がそくえん)という言葉は初めて聞くという方もいらっしゃることでしょう。
そこで、鵞足炎とはどのような疾患なのか、簡単に紹介したいと思います。
鵞足炎はスポーツ障害の一種で、ランニングやサッカーなど、ひざの曲げ伸ばしを頻繁に繰り返すスポーツをする人に多く見られます。
ちなみに四つの筋肉の付着部分がまるでガチョウの足のように広がっていることから鵞足部と呼ばれています。
鵞足炎の特徴として、初期にはそれほど自覚症状の強くないことがあげられます。
ひざの内側に違和感を覚えても、しばらくすると治ってしまうことも多く、「軽く捻ったのかな?」と治療をせずに済ませることも珍しくありません。
ただ、そのような状態を繰り返すことで、徐々に運動時の痛みが増していき、ひどくなると階段の上り下りにも支障を来すなど慢性化してしまうケースもあります。
続いて鵞足炎を発症してしまう原因をみていきましょう。
運動時に同じ動作を繰り返すことで、特定の筋肉や腱に負荷がかかり、引っ張られた先(鵞足部)に症状が出るのです。
ちなみに、「スポーツ障害」と「スポーツ外傷」は似ているようで違います。
鵞足炎のように、特定の部位のオーバーユースによって起こるケガのことをスポーツ障害と言います。
その他にも跳躍運動が多いバスケットやバレーボールなどで起こりやすい膝蓋腱炎(ジャンパー膝)や、マラソン選手選手に多くみられる腸脛靭帯炎(ランナー膝)などが膝のスポーツ障害の代表例として知られています。
スポーツ外傷はその名のとおり、運動時過度な負荷がかかることで起こる突発的なケガのことです。
代表的なスポーツ外傷が足関節捻挫(そくかんせつねんざ)です。その他、脱臼や骨折、打撲、挫傷などもスポーツ外傷に分類されます。
身体の柔軟性の低下も、鵞足炎の原因となります。
古くなったゴムは簡単に切れてしまいますが、柔軟性が低下した筋肉も、古くなったゴムのように切れやすくなっています。
ゴムとは異なり、筋肉は切れても再生するのですが、柔軟性が低下することによって、何度でも同じケガを繰り返すリスクが高くなるのです。
鵞足炎というと症状の現れているひざだけに注目しがちなのですが、実は、全身の骨格や筋肉のアンバランスによって鵞足炎を発症するケースが多いのです。
また、ランニングフォームが悪いと、やはり鵞足炎を発症するリスクが高くなります。
基本的にどのようなスポーツをおこなっても、筋繊維が断裂することに変わりはありません。
断裂という言葉を使うと驚かれる方もいらっしゃると思いますが、筋肉痛も筋繊維が断裂した結果です。
断裂した筋繊維は数日経つと再びくっついて、元の負荷では切れないように強くなります。この仕組みを活かしたのが筋力トレーニングです。
ただ、筋繊維が元通りになるためには、栄養が欠かせません。
その栄養を運ぶのが血液なので、血行不良に陥ると、筋繊維の回復が遅れるため、スポーツ障害である鵞足炎を発症しやすくなるのです。
ここまでの解説で、鵞足炎とはどのような疾患であり、なぜ起こるのかについてご理解いただけたことと思います。
では、鵞足炎を発症した場合、どのように対処すればよいのでしょう。
鵞足炎という名前は知らなくても、運動時や運動後に何らかの違和感を覚えた場合、しばらく運動を休むことが重要です。
特に鵞足炎の場合、症状が初期の段階であれば、適度に休養をとることで症状が消失することも珍しくありません。
鵞足炎に限ったことではありませんが、スポーツ障害を抱えている場合、運動後にアイシングをおこなうことが欠かせません。
捻挫のような急性疾患の場合は、感覚がなくなるまで冷やすということを何度も繰り返しますが、鵞足炎のようなスポーツ障害の場合は、運動後に一度だけ冷やせば十分です。
アイスキューブやアイスカップなどを用いて、患部を10分から20分ほど冷やすとよいでしょう。また、帰宅したら入浴するなどして、血行を促進し、回復を促すことも重要です。
鵞足炎の特徴はひざの内側に痛みが出ることですが、その他にも半月板損傷(はんげつばんそんしょう)や内側側副靭帯炎(ないそくそくふくじんたいえん)など、ひざの内側に痛みが出る疾患はたくさんあります。
そのため、自己判断で鵞足炎だと決めつけず、専門家に見てもらうことが重要なのです。症状の原因を知ったうえで、正しく対処するよう心がけましょう。
いったん鵞足炎を発症してしまうと、スポーツが楽しめなくなってしまいます。そこで、鵞足炎を予防する方法を紹介します。
鵞足炎は太ももの筋肉の牽引力によって生じる疾患なので、普段から太ももの筋肉を柔軟に保っておくことが重要です。
【鵞足炎を予防するストレッチ】
鵞足炎を予防するためには、運動前にテーピングをおこなうのも効果的です。
まず、幅が50㎜のキネシオテープを用意しましょう。
ひざのお皿の下から太ももの真ん中あたりまでの長さを計り、キネシオテープをカットします(1本)。
次に、すねの3分の1程度の長さにキネシオテープをカットします(2本)。
脛骨粗面は、ひざのお皿の下の少し出っ張った骨のことです。足の長さや太さは人それぞれなので、キネシオテープの長さも各自で調整してみてください。
もし「やってみたけどうまくできない」という場合、整骨院で専門家にテーピングをしてもらえるので、相談してみるとよいでしょう。
靴の外が偏ってすり減るような場合、身体をうまく使えていない可能性が高いです。
トレーナーやコーチの指導を受け、バランスよく身体を使えるようにしていきましょう。
鵞足炎はいったん治ったとしても、再発する可能性があるスポーツ障害です。
そうならないためにも、身体に対する「考え方」を変えることが重要です。
鵞足炎に限ったことではありませんが、何らかの症状が現れた場合、その場所ばかり注目しがちです。ただ、ほとんどの症状は「結果」として起こるものです。
鵞足炎に関しても、筋肉の使いすぎはもちろんのこと、身体の使い方や全身のアンバランスの結果として起こることが少なくありません。
再発を予防するためには、膝だけでな練習強度や身体全体のバランスを見ることが重要です。
鵞足炎は初期段階であれば、適度な休養をとることで治ってしまうことも珍しくありません。
ただ、スポーツが好きな児童や生徒の場合、少し良くなるとすぐに運動を再開したがるものです。
ましてやレギュラーの座がかかっているような場合、ケガを隠してプレイすることもあるでしょう。
ただ、それが重大なケガにつながってしまっては元も子もありません。
児童や生徒がケガをした場合、休むのも練習のうちだと指導してあげましょう。
長い人生で見た場合、休むのはほんのわずかな期間でしかありません。
繰り返しになりますが、鵞足炎は初期段階であれば、放っておいてもよくなるケースが珍しくありません。そのため、違和感を覚えても放置しがちです。
ただ、違和感が現れるということは、身体のどこかに問題がある訳です。
ぷらす鍼灸整骨院のスタッフは国家資格をもった筋肉や骨の専門家であり、自身が運動経験を持つスタッフも多数在籍しています。
ケガの予防はもちろんのこと、運動時のパフォーマンス向上のためにも、ぜひ、ぷらす鍼灸整骨院までご相談ください。
鵞足炎は必ずしも珍しい疾患というわけではありませんが、それだけに発症しても放置したり、適当な処置で済ませたりしがちです。
鵞足炎は身体からのサインだと認識し、身体の使い方を見直すきっかけにしていただければ幸いです。
どのように見直せばいいのか分からない場合、ぷらす鍼灸整骨院までお気軽にご相談くださいね。
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