columnお悩み解決コラム
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公開日:2019.12.30 / 最終更新日:2019.12.30
お子さんが足の痛みを訴えて病院を受診してみたら「成長痛ですね」と言われるケースがあります。実はこの成長痛には、2つのタイプがあることをご存じだったでしょうか。
発症年齢や症状の現れ方が違うので、知ってしまえば判別は容易です。今回の記事では、それぞれの特徴と対処法を紹介します。
目次
小さいお子さんが痛みを訴えると、親御さんとしては心配になりますよね。そこで、成長痛とは何なのかを知った上で、冷静に対処してくださいね。
ただ、成長痛と成長期スポーツ障害がちゃんと区別されていないケースがあるので、ここでは狭義の成長痛について解説したいと思います。
成長痛は4歳から小学校低学年くらいの幼児や児童に見られるのが特徴です。通常、14歳を過ぎた場合、成長痛以外の疾患を疑うのが普通です。
当然ですが、大人が成長痛を発症することはありません。
レントゲン所見で異常が見られることもなく、骨の成長とも関係ありません。
仮に骨の成長にともなって成長痛が現れるのであれば、骨がもっとも伸びる時期である0歳から4歳までにピークを迎えるはずです。それに、そもそも骨には痛覚が存在していません。
成長痛の有力説の1つがストレス説です。甘えたいときに親に構ってもらえなかったり、保育園や幼稚園で一人ぼっちになる時間が多かったりすると、成長痛を発症するリスクが増すのではないかと考えられています。
成長痛の特徴としては、以下のようなことがあげられています。
成長痛が見られる場合、お子さんが何らかのストレスサインを出していると考えるといいかもしれません。痛みはそれほど長く続かないので、痛みを訴える場所をなでたり、お子さんを抱きしめたりして安心感を与えてあげましょう。
また、筋トレと背が伸びないこととの関係について、論文を書いている医師もいないようです。
筋トレをすると背が伸びなくなるという説の1つの根拠が、「体操選手には背が低くてムキムキの人が多い」というものです。
ただ、体操選手は筋トレをしたからムキムキになったのではなく、背が低い人が体操という競技に向いているだけのことです。
同じことはバスケットボールやバレーボールの選手にも言えます。彼らは跳躍を繰り返すから背が高くなったのではありません、単にバスケットボールやバレーボールという競技が、背の高い人に有利だというだけのことです。
成長痛と一括りで説明されるからややこしいのですが、実は、成長痛と成長期スポーツ障害は全くの別物です。
成長期スポーツ障害は、成長期に同じ動作を繰り返すことによって、身体のある部分に障害を生じる疾患のことです。
成長期スポーツ障害を起こしやすい年齢は、男子の場合で10歳から16歳くらいまで、女子の場合で10歳から15歳くらいまでです。
成長期スポーツ障害の最大の原因がオーバーユース(使いすぎ)です。同じ場所に繰り返し外力が加わることで、成長期スポーツ障害の発症リスクが高くなります。
成長痛と成長期スポーツ障害の見分け方は実に簡単です。以下のような条件に該当する場合、成長痛ではなく成長期スポーツ障害、もしくはその他の外傷や疾患が疑われます。
スポーツ障害にはいろいろな種類がありますが、特に成長期に特有のスポーツ障害として、以下のような疾患があげられています。
オスグッドシュラッター病は、オスグッドシュラッテルとも言われるスポーツ障害の一種で、膝のお皿の下部に痛みを訴えるのが特徴です。10歳から16歳くらいの児童や生徒に多く見られます。
特にサッカーなどのスポーツでダッシュを繰り返し、大腿四頭筋(だいたいしとうきん)という太もも前面の筋肉が硬くなると、オスグッドシュラッター病を発症しやすくなります。
シーバー病は「踵骨骨端症(しょうこつこったんしょう)」とも言われ、10歳前後の児童に多く見られます。かかとに痛みを訴えるのが特徴です。
陸上競技やサッカー、バスケットボールなど、ふくらはぎの筋肉を酷使し、アキレス腱部に負荷をかけるスポーツによって発症リスクが高くなります。
野球肘は正式名称を「上腕骨内側上顆炎(じょうわんこつないそくじょうかえん)」と言います。投球動作の繰り返しで肘の内側を傷める疾患で、子供だけでなく大人でも発症することがあります。
リトルリーグ肩は、骨の成長が完成していない小学生や中学生に多く見られるスポーツ障害です。投球動作を繰り返すことで骨の成長部位に大きな負担がかかり、肩の痛みを生じます。
成長期スポーツ障害は簡単に言うとケガの一種なので、ケガに対するのと同様の応急処置がとられます。よく知られているのがPOLICE処置です。
成長期スポーツ障害を発症した場合、患部を保護して動揺を防ぎ、二次的な弊害が生じないようにします。
かつてはケガをすると「安静が一番」とされていましたが、近年の研究によって、安静が必ずしも治癒を早めないことが分かってきています。
成長期スポーツ障害を起こした場合であっても、症状を悪化させない程度に適切な負荷をかけたほうが、早期回復を期待できるとされています。
成長期スポーツ障害にともなって炎症が見られる場合、一時的にアイシングをおこない、痛みを緩和させます。ただ、捻挫の時のように長時間冷やす必要はなく、運動後10分程度冷やせば十分です。
成長期スポーツ障害によって痛みが出ている場所を、サポーターや弾性包帯などで固定することで、痛みの緩和が期待できます。
患部が熱をもっている場合、患部を心臓よりも高い位置で保定し、血液の流入を妨げます。それによって、炎症の拡大を防ぐことが可能です。
成長期スポーツ障害を起こした際の応急処置については分かりましたが、普段からどのようなことに注意すればよいのでしょう。
成長期スポーツ障害を起こした場合、適切な処置をとることが欠かせません。応急処置をしたらそれで終了ではなく、速やかに医療機関や整骨院を受診しましょう。
成長期スポーツ障害を起こした場合、指導者や親御さんが「休むのも練習の内だよ」と諭してあげることが重要です。というのも、子供や痛みが治まれば、すぐに運動を再開したがるものだからです。
痛みが治まったからと言ってすぐに運動を再開すると、また同じ場所を痛め、慢性化するリスクが増します。そうではなく、身体の使い方などを指導し、痛みが出にくい身体を作ってあげることが先決です。
昔に比べればスポーツにも科学が取り入られるようになってきていますが、指導者の中にはまだ根性論や精神論を唱える方が少なくありません。
もちろん、実際の試合において根性論や精神論は大いに結構ですが、根性や気合いでけがの回復が早まる訳ではありません。
先ほど、成長痛と成長期スポーツ障害の見分け方については紹介しました。それでも、いざ、お子さんが夜中に痛みを訴えると、やはり不安になるものだと思います。
そんな時には一人でお悩みを抱えず、ぷらす鍼灸整骨院までお気軽にご相談ください。筋肉と骨に関するスペシャリストが、お子さんの痛みの原因を解明して見せますよ。
つまり、成長痛はケガとは全く異なるものだということです。
成長痛と混同されがちな成長期スポーツ障害に関しては、通常のスポーツ障害と同様の対処が必要となります。現場での応急処置を済ませたら、なるべく早く、ぷらす鍼灸整骨院までご相談くださいね。
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