columnお悩み解決コラム
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公開日:2019.12.20 / 最終更新日:2019.12.20
「野球のボールを投げると肘が痛くなる」
子どもから大人まで、スポーツを楽しむ人であれば誰もが発症する可能性のある「野球肘」。
投球動作で起こる肘の痛みの代表例ですが、対処方法などは意外と知られていません。
そこで今回は、野球肘の具体的な症状や原因、整骨院での施術内容から予防方法まで、さまざまな疑問についてわかりやすく解説していきます!
ご自身やお子さまが野球肘でお悩みのときは、ぜひこのページを参考にしてくださいね。
最も多く発症するのが、野球のピッチャーやキャッチャーのポジションを任せられた小・中学生。成人にも見られます。
野球の競技者に多いので「野球肘」という名称がついていますが、テニスや卓球・バドミントン・ゴルフなど、さまざまな競技で発症するのが特徴です。
野球肘は痛みが表れる場所によって、3パターンに分類できます。
まずは症状を確認していきましょう。
野球肘の症状で最も多いのが、肘の内側の痛みです。
「上腕骨内側上顆炎(じょうわんこつないそくじょうかえん)」という診断名がつくこともあります。
手のひらを上に向けて腕を伸ばしたとき、肘関節の内側に骨の出っ張りがありますよね。
その部分を「内側上顆」を言います。
主な症状としては内側上顆付近の圧痛や、投球動作をしたときの痛み。
バッティングなど投球以外の動作では痛みが発生しにくいといった特徴があります。
内側の痛みに次いで多いのが、肘の外側の痛み。
繰り返しの投球動作や衝撃などによって肘の外側の軟骨がはがれてしまう「離断性骨軟骨炎(りだんせいこつなんこつえん)」が、代表的な疾患名です。
関節ねずみが骨の隙間に引っかかってしまうと肘の動きが制限されてしまい、手術が必要になる場合もあるので注意が必要です。
ボールを遠くへ投げるときや、テニスでスマッシュを打つときなど、肘を伸ばして腕を振り抜くときに肘の後ろへ痛みが走ることがあります。
中でも高校生以下の子どもに多く見られるのが、肘の先端にある成長軟骨が開いてしまう、「肘頭骨端線閉鎖不全(ちゅうとうこったんせんへいさふぜん)」。
骨端線にトラブルが起きてしまうと骨の成長が遅れる可能性が高くなるため、程度によっては手術を行なう必要があります。
ここからは野球肘の原因について解説していきます。
ボールを深くにぎり込んだり、肘が肩のラインよりも下がった投球フォームは、上半身の筋力に頼る投げ方になってしまうため肘関節にかなりの負荷がかかります。
また、悪い投球フォームというわけではありませんが、カーブやシュートなど変化球の多投も肘や肩に大きな負担がかかるため注意しましょう。
少年野球で変化球が禁止されている所もあるのは、大切な成長期にケガを防ぐという理由があるのです。
「野球肘」と聞くと肘にだけ原因があると思われがちですが、実際は異なります。
肩関節や肩甲骨の可動性、お尻の筋肉や股関節まわりの柔軟性が低下することもフォームの悪化につながり、結果として肘に負担がかかり野球肘を引き起こしてしまうのです。
大人であれば練習量はある程度自身でコントロールができますが、成長期の子どもは「レギュラー選手になりたい」「監督やコーチ、親に怒られたくない」という気持ちから、練習を頑張りすぎてしまう傾向にあります。
努力を積み重ねることはもちろん大切ですが、限度を超えた練習はかえって身体に負担がかかり、上達のさまたげになる場合があるのです。
つまりスポーツ障害の1つである野球肘は、「運動中にボールを投げたら肘が痛くなった」など痛みの理由がはっきりと存在しているため、ほとんどの場合で保険適用が認められます。
野球肘を含めたスポーツ障害で整骨院を受診する際の注意点などをまとめた記事もありますので、ぜひ参考にしてくださいね。
野球肘の症状に対して行なう主な施術内容を以下にまとめてみました。
ぷらす鍼灸整骨院には野球経験のあるスタッフが多数在籍しているため、経験者目線で痛みの改善や練習メニューなどに対するさまざまなアドバイスができます。
なにか気になることがあればいつでもご相談くださいね。
野球肘の施術で使用される物理療法は「超音波治療器」や「電気治療器」です。
痛みが出ている箇所に超音波を当てて炎症をしずめ、肘関節に付着する筋肉には微弱な電気を流すことで緊張を緩和し、肘への負担を軽減させます。
野球肘の原因となるフォームを改善するには、全身の筋肉を柔らかく保つことが大切です。
腕の筋肉はもちろん、投球動作で特に重要となる肩まわりや太ももの筋肉をマッサージでほぐし、筋肉の緊張を取り除いて柔軟性を高め、パフォーマンスの向上をめざします。
テーピングは痛くなる方向へ動かないように関節の動きを制限したり、筋肉の補助をして痛みをやわらげる効果があります。
一人ひとりの肘の症状に合わせて最適なテーピングを施します。
野球肘は再発率がとても高いケガなので、再発を防ぐためにしっかりと原因を改善することが大切です。
ここでは自分で取り組める野球肘の予防・対策方法を4つご紹介していきます。
野球のテレビ中継などで、投球を終えたピッチャーが肩や肘を冷やしている姿を見たことはありませんか?
アイシングは痛みの原因となる炎症をしずめるために、とても重要な役割を担います。
練習が終わってから15分以内にアイシングを開始して、20分程度冷やしておきましょう。
成長期の子どもは腕の筋力だけに頼った無理のある体勢でボールを投げ込もうとする場合が多いので、全身を使った正しいフォームで動作することが上達につながり、身体にも負担をかけないということをきちんと指導することが大切です。
また指導者はもちろん保護者の方も、小・中学生にとって適切な練習量をしっかりと把握しておきましょう。
1日のうち全力投球をする限度は、小学生で50球、中学生で70球まで。
練習量は小学生が週3日以内、中学生は週6日以内が適切だとされています。
野球肘の予防に効果的な腕のストレッチを1つご紹介します。
左右同様に、1日3セット行ないます。
こちらのストレッチの他に、肩甲骨や太ももの筋肉を柔らかくするストレッチもバランス良く取り入れましょう。
テーピングには関節の動きを制限したり筋肉の働きをサポートする役割がありますが、しっかりと筋肉や関節の動きを考慮し正しい手順でテーピングを施すことで、その効果は最大限に発揮されます。
テーピングの巻き方がよく分からなかったり、専門家のテーピングを受けてみたいと考えている方は、ぷらす鍼灸整骨院までお気軽にご相談くださいね。
今回は野球肘に関する疑問や整骨院での施術内容などについて解説してきました。
身体に負担をかけるフォームや柔軟不足、練習量などをしっかりと改善して、大切な成長期を有意義に過ごしましょう。
肘に違和感があれば放置せずに、定期的に身体の専門家である整骨院でメンテナンスしてもらうとよいでしょう。
ケガ知らずの丈夫な身体で、元気に運動を続けましょう!
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