columnお悩み解決コラム
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公開日:2020.2.7 / 最終更新日:2020.2.7
最近では健康志向な料理を扱う雑誌や飲食店が増えてきたため、「薬膳」という言葉を目にする機会も増えてきたかと思います。
ところで皆さんは、薬膳というとどのようなものをイメージしますか?
「栄養たっぷりで身体に良さそう」という方もいれば、「苦い味がしそう」「自分で作るのは難しそう」というイメージを持つ方も多いですよね。
今回はそもそも薬膳とは何なのか、薬膳と漢方の違いや簡単な薬膳レシピについてわかりやすく解説していきます。
まずは薬膳の考え方や、混同されがちな「漢方」との違いについて紹介していきます。
「季節や体調に合った食材を食べることには薬のような効果があり、正しい食事は身体を健康に保つ。一方で、間違った食事を続けると病気を引き寄せてしまう。」
これは薬膳の基本となる考え方ですが、この理論は今から3000年前の中国で誕生しました。
現代では日本を含むさまざまな国や地域で薬膳の考え方が支持され、今なお広がり続けています。
よく混同されがちなのが、「漢方」と「薬膳」の違いについてです。
日本では手術や注射などを行なう西洋医学を「蘭方(らんぽう)」と呼ぶのに対し、気功術や整体などの治療を行なう東洋医学を「漢方」と呼んできました。
漢方には鍼灸術や薬膳、漢方薬治療なども含まれます。
また、漢方薬と薬膳にはどちらも「生薬」を使用します。
※漢方薬には使われない生薬もあるので、生薬と漢方薬は同じ意味ではありません。
生薬とは動植物など天然由来の医薬品の総称のことで、具体的に言うと、海松子(かいしょうし)と呼ばれる松の実や、山査子(さんざし)という植物の実などを指します。
でも生薬ってなかなか手に入らないような食材ばかりですよね。
確かに薬膳には生薬を使ったメニューが多く、自分で作るのには少しハードルが高いように感じてしまいます。
しかし最近では、わたしたちが普段から食べているような食材だけを使った簡単な薬膳レシピも数多く存在しているんです!
次の項目からはスーパーなどで手に入るごく普通の食材を中心に、薬膳の取り入れ方をさらに深く解説していきます。
食べ物には身体を冷やす「陰性の食材」と、身体を温める「陽性の食材」があります。
なんとなく陰性の食材を食べるのは悪いイメージがすると思いますが、実はどちらに偏りすぎてもよくありません。
陰性の食品:バナナ・スイカ・トマト・キュウリ・牛乳・緑茶など。
陽性の食品:肉類・ニンジン・ゴボウ・タマネギ・味噌・紅茶など。
陰性の食品は熱帯地域で生産される「夏が旬」の野菜や果物が多く該当します。
一方、陽性の食べ物は発酵食品や寒冷地域で生産される「冬が旬」の根菜類が該当するため、これらの基準を目安にして食品を選んでみましょう。
食材の陰性と陽性をさらに細かく分類したものに、「五味」と「五性」という考え方があります。
五味は食材の味、五性は効能を表しますが、薬膳ではこの分類をもとに食材を選んで調理しているのです。
ここからは薬膳の基礎とも言える「五味」と「五性」についてご紹介していきます。
5つの味にはそれぞれ異なる作用があるため、まずは味の違いと身体にもたらす役割について見ていきましょう。
たとえば疲れているときには甘いものが欲しくなりますよね。
苦いチョコレートを食べたりやコーヒー飲むとリラックスできるのも、五味とそれぞれの作用が深く関係しているのです。
続いて「五性」について解説します。
身体がほてっているときには苦いものや涼・寒性のものを。
肌寒いと感じるときには甘いものや辛いもので、なおかつ温・熱性のものを。
「五味」と「五性」の考え方をベースに季節や体調に適した食材を選んで、身体を「平性」に保つように心がけましょう。
それでは最後に、スーパーで買える食材を使った薬膳レシピを、効能別に3つご紹介いたします!
<食材の「五味」と「五性」>
<材料2人分>
<作り方>
<食材の「五味」と「五性」>
<材料4人分>
<作り方>
最後に小ねぎを散らすことで彩りも良くなります。
<食材の「五味」と「五性」>
<材料1人分>
<作り方>
蜂蜜やショウガはお好みの量で調節してみてくださいね。
季節や体調に適した食事には薬のような効果があり、身体を健康に保つ。
これが「薬膳」の基本となる考え方です。
夏バテの予防には身体を冷やす夏野菜、冷え対策には秋・冬が旬の根菜など、旬の食べ物は季節による体調の変化と相性が良く、必要な効果を得ることができます。
今回ご紹介した薬膳の「五味」や「五性」、レシピなども参考にして、普段の食事から健康な身体を目指しましょう。
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