columnお悩み解決コラム
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公開日:2019.12.19 / 最終更新日:2019.12.19
デスクワークをしている人の中に「疲れてくると手がしびれる」とか「指先が冷える」などという方がいらっしゃいます。
そのような症状が現れている場合、もしかしたら「胸郭出口症候群」を発症しているかもしれません。今回は胸郭出口症候群の原因や種類を紹介するとともに、胸郭出口症候群の改善法も解説します。
目次
最初に胸郭出口症候群がどのような疾患なのかについて紹介します。
首の前面にある前斜角筋(ぜんしゃかくきん)、および中斜角筋が第一肋骨に付着しているのですが、その3つの間を腕神経叢という神経の束や、鎖骨下動脈が通っています。
また、前斜角筋の前を鎖骨下静脈が通っています。これらの神経や動静脈が圧迫されることで、その先である手に障害が現れるのです。
胸郭出口症候群は、必ずしも珍しい整形外科的疾患というわけではありませんが、特に症状を発症しやすい方がいます。胸郭出口症候群の症状と併せて紹介します。
胸郭出口症候群がもっとも多く見られるのは、痩せている女性や、筋肉量の少ない女性です。
身体が華奢な人の場合、それだけ腕神経叢や鎖骨下動脈の通り道が狭くなるため、筋肉の緊張や不良姿勢によって、それらの神経や血管が圧迫されやすいのです。そのため、胸郭出口症候群を発症しやすくなるのです。
先ほど、比較的華奢な女性に胸郭出口症候群が多く見られると説明したばかりなのですが、中年のがっしりとした男性に胸郭出口症候群が見られるケースもあります。
特に胸の筋肉が盛り上がっていて、首が短い男性の場合、腕神経叢や鎖骨下動脈に圧迫が起こりやすいため、胸郭出口症候群を発症するリスクが高くなります。
胸郭出口症候群の症状の特徴が、手にしびれやだるさが現れるという点です。腕神経叢が圧迫されると、小指側にしびれが見られますし、鎖骨下動脈が圧迫されると、手のだるさや冷えが見られます。
手のしびれというと脳を心配する方も多いことでしょうが、脳が原因となってしびれが出るケースはむしろ少ないです。どちらかというと、筋肉や血管が圧迫されることで、しびれにつながることが多いと言えます。
胸郭出口症候群は、腕神経叢や鎖骨下動脈が圧迫されることで起こるということでしたが、では、なぜ神経圧迫や血管の圧迫が起こるのでしょう。
胸郭出口症候群の原因としては、不良姿勢があげられています。特にデスクワークなど、猫背気味の姿勢を続けていると、胸郭出口症候群の発症リスクが増します。
猫背気味になると、頭の位置が前方へスライドしますよね。頭は体重の10分の1ほどの重さがあるため、頭の位置が少し前方へスライドするだけで、首への負担はかなり増してしまうのです。
特に、デスクワークをしていると、首の前側の筋肉に負担がかかるため、前斜角筋や中斜角筋が緊張し、腕神経叢や鎖骨下動脈を圧迫してしまうのです。
遺伝も胸郭出口症候群の原因の1つと考えられています。なぜなら、親子の間で骨格が遺伝するからです。華奢な女性の娘さんは華奢であることが多く、そのため、肩コリや胸郭出口症候群など、同じ症状を発する可能性が高くなるのです。
腕の使い過ぎも胸郭出口症候群のリスクを高めます。土木作業に従事している人に胸郭出口症候群が見られるのも、特定の筋肉を集中的に酷使してしまうからです。
胸郭出口症候群は、どの部位で神経圧迫や血管の圧迫が起こっているかによって、3つの種類に分類されています。
斜角筋症候群は、比較的華奢な30代前後の女性に多く見られるタイプの胸郭出口症候群です。不良姿勢や筋力の低下などによって、前斜角筋と中斜角筋が固くなり、神経圧迫を起こすのが原因です。
小胸筋は、身体の前面で唯一肩甲骨とつながっている筋肉です。肩甲骨から烏口突起という飛び出した骨が前方へ突き出しており、それが小胸筋によって肋骨と結ばれています。
肋骨と鎖骨の間で神経圧迫が起こるため、手先にしびれが見られることとなります。塗装業など、手を大きく上にあげる仕事の人などによく見られるタイプの胸郭出口症候群です。
肋鎖症候群(ろくさしょうこうぐん)は、肋骨と鎖骨の間で神経や血管の圧迫が起こるタイプの胸郭出口症候群です。指先が紫になって、冷えたり知覚障害を起こしたりするのが特徴です。
遺伝によって胸郭出口症候群のリスクが高まるケースもあるのですが、多くは普段の姿勢や筋緊張が原因となっています。そこで、胸郭出口症候群を改善するストレッチやエクササイズを紹介します。
胸郭を開くストレッチはとても簡単です。ヨガマットや床に仰向けに寝て、左右に大きく腕を広げるだけです。このストレッチによって小胸筋がストレッチされるため、特に小胸筋症候群の人におすすめです。
ネコのポーズは、ヨガをする方ならご存知かもしれません。四つん這いになってネコが伸びをするような動作をおこないます。
このポーズによって、いわゆる「巻き肩」の改善につながり、腕神経叢や鎖骨下動脈の圧迫の予防効果が期待できます。
背筋が固くなると、呼吸が浅くなるため、睡眠の質が低下します。睡眠の質が低下すると、筋緊張が回復しにくくなるため、胸郭出口症候群のリスクが増します。そこで、背筋を気持ちよくストレッチしましょう。
ポイントは、腕から背中にかけて、一直線になるようストレッチすることです。それによって姿勢の改善効果だけでなく、肩コリの改善効果も期待できます。
肩甲骨回しも、胸郭出口症候群の予防につながります。ポイントは、肩を回すのではなく、肩甲骨を大きく回すようイメージすることです。
上手にストレッチするコツは、肘の位置がもっとも高くなった時に、肩甲骨も高く上げることです。それによって、自然と肩甲骨の動きが大きくなります。
肩コリの人の特徴として、肩の位置が上がっていることがあげられます。肩の位置が上がると、筋緊張によって神経圧迫を起こしやすくなります。デスクワークの合間などに、適度に肩の上げ下げをおこないましょう。
胸郭出口症候群の多くは、日頃の生活習慣によってもたらされます。そのため、日頃から姿勢や呼吸法を意識しましょう。
デスクワークで前傾姿勢になると、胸郭出口症候群のリスクが高くなります。そのため、ひじの角度とひざの角度が90度になるよう、いすや机の高さを調節してみましょう。
女性の多くが胸式呼吸ですが、胸式呼吸を繰り返すことで不良姿勢を招き、胸郭出口症候群のリスクを高めます。腹式呼吸を意識することによって、骨盤が安定し、上半身をリラックスさせることが可能となります。
腕を下げた状態で重いものと持つと、荷物を引き上げようとする力によって、腕神経叢や鎖骨下動脈の圧迫が起こりやすくなります。女性の場合、肘を曲げて前腕に引っ掛けるような持ち方にするとよいでしょう。
ぷらす鍼灸整骨院では、胸郭出口症候群の隠れた原因に着目し、独自の施術をおこなっています。そのうちのいくつかを紹介したいと思います。
胸郭出口症候群は、実は、肩甲骨が前方にスライドすることで発症リスクが高まります。胸郭出口症候群の多くにいわゆる「巻き肩」が見られるのはそのためです。
そこで、当院では肩甲骨の裏側に張り付くように付着している前鋸筋(ぜんきょきん)や、肩甲下筋(けんこうかきん)を緩めることで、胸郭出口症候群の根本的な改善を図っています。
ぷらす鍼灸整骨院には、国家資格を持つ鍼灸師が在籍していますが、鍼灸の施術によって、前斜角筋や中斜角筋の緊張を緩めることが可能です。
前斜角筋や中斜角筋が緩めば、手のしびれを緩和することが期待できます。また、お灸の温熱効果によって、手足の末端の冷えを改善することも期待できますよ。
ぷらす鍼灸整骨院には、国家資格を持つ柔道整復師が多数在籍しています。柔道整復師は3年にわたって解剖や整理を学び、国家試験に合格した、いわば人体の構造に関するスペシャリストです。
また、整骨院に勤務する柔道整復師は若い頃に自分もスポーツをしていたという人がほとんどです。そのため、運動療法を取り入れて胸郭出口症候群の改善を図っているほか、日常生活における身体の使い方もアドバイスしています。
胸郭出口症候群の隠れた原因が骨盤のゆがみです。整形外科では症状が出ているところしか見てくれませんが、実は、骨盤のゆがみによって胸郭出口症候群を発症しているケースが多々あります。
骨盤調整によって、本当の意味での「正しい姿勢」を手に入れられれば、上半身が常にリラックスした状態になるので、胸郭出口症候群だけでなく、肩コリや頭痛の改善効果も期待できますよ。
手にしびれが見られると、「もしかして脳に異常があるの?」と心配になりますが、ほとんどの場合、脳を検査しても「異常なし」とされます。また、しびれを訴えて整形外科を受診しても、ハッキリとした原因が分からないこともあります。
なぜなら、整形外科では骨や神経しか見ていないからです。しびれの多くが筋肉や筋膜の緊張によってもたらされているので、「原因不明のしびれ」にお悩みの方は、ぜひ、ぷらす鍼灸整骨院までご相談くださいね。
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