columnお悩み解決コラム
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公開日:2020.1.15 / 最終更新日:2020.1.15
運動中に痛みを感じるのに、特に思い当たる原因が無い場合、もしかしたら疲労骨折を起こしかけている、または既に起こしているのかもしれません。
疲労骨折による痛みの感じ方はそれぞれなので、完全に骨が折れる前に対処することが重要です。スポーツを楽しむためにも、疲労骨折とは何なのか知っておきましょう。
「疲労骨折という言葉は聞いたことがあるけど、普通の骨折と何が違うのかは分からない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで、初めに疲労骨折について簡単に紹介しておきます。
もちろん、スポーツ以外の局面で起こる可能性が無い訳ではありませんが、スポーツにともなって見られるケースがほとんどと言っても過言ではありません。
その結果として微小骨折(レントゲンでも判別が難しいくらいの小さな骨折)を起こすのが特徴です。
疲労骨折の初期には痛みがないことも多く、また、人によって痛みの感じ方も異なります。
その結果、疲労骨折の自然治癒痕が7か所も見つかったということです。
オリンピアンの多くは何らかのケガを抱えているものですが、7か所もの自然治癒痕というのが、疲労骨折の特徴=自覚症状が現れにくいことを物語っているのではないでしょうか。
疲労骨折の診断は通常、レントゲンを用いておこなうのですが、初期の場合、画像所見に異常が見られないことも少なくありません。
ただ、明確な外傷が認められないのにもかかわらず、継続的な痛みを訴えているような場合、疲労骨折を疑い、MRI検査をおこなったり、数週間後に再度レントゲン撮影をおこなったりします。
疲労骨折は、15歳から16歳くらいの生徒に多く見られます。その理由として、中学校から高校に上がり、部活の運動量が急に増えることなどがあげられています。
疲労骨折はいろいろな場所に起こりえますが、競技によって骨折を起こしやすい場所があるので、部位別に紹介したいと思います。
腰椎の疲労骨折を除いた場合、もっとも多いのが中足骨(ちゅうそくこつ)の疲労骨折です。中足骨は簡単に言うと、足の甲の骨を指します。
中足骨の中でも第3中足骨(足の中指)に疲労骨折を起こすケースが多く、第2中足骨、第4中足骨の順に続きます。
中足骨の疲労骨折は、走ったり飛んだり跳ねたりする競技に多く見られます。具体的には長距離走やバスケットボール、バレーボール、ラグビーなどがそれに当たります。
中足骨の中でも第5中足骨の疲労骨折のことを「下駄骨折」とか「ジョーンズ骨折」と呼んでおり、比較的治りにくいことで知られています。第5中足骨の疲労骨折は、特にサッカープレイヤーに多い疲労骨折でもあります。
腰椎を除いた疲労骨折の中で、中足骨に次いで多いのが脛骨(けいこつ:すねの骨)の疲労骨折です。脛骨の疲労骨折も中足骨の疲労骨折と同様、ランニングや跳躍の多いスポーツに多く見られます。
足の舟状骨(しゅうじょうこつ)はうちくるぶしの少し手前にある小さな骨で、後脛骨筋腱(こうけいこつきんけん)が付着しています。そのため、陸上競技や走行距離の多いスポーツによく見られます。
肘の疲労骨折は野球選手や野球部の生徒に多く見られます。投球動作を繰り返すことによって肘の骨が剥離し、関節に挟まるなどして痛みを発します。いわゆる「関節ねずみ」と呼ばれるものも、疲労骨折の結果と言えます。
腰の疲労骨折は、バスケットボールやバレーボールなど、跳躍系のスポーツに多く見られます。腰の疲労骨折は別名を腰椎分離症(ようついぶんりしょう)と言いますが、自覚症状をともなわないケースも多く見られます。
肋骨の疲労骨折は、ゴルフプレーヤーに多く見られます。スイングを繰り返すことで肋骨に負荷がかかるのが原因と考えられています。
疲労骨折は骨への瞬間的な衝撃ではなく、繰り返される負荷によって起こるのが特徴です。ただ、それ以外にも疲労骨折のリスクを高める原因がいくつかあります。
疲労骨折の最大の原因はオーバーユース(使いすぎ)です。同じ動作を繰り返すことで局所への負担が増し、疲労骨折のリスクを高めます。
身体の使い方も疲労骨折のリスクを高めます。特に足の外側に重心があると、第5中足骨の疲労骨折のリスクが高くなります。
生活習慣も疲労骨折の原因となります。特に車社会と言われる現代、身体を動かす機会が少なくなっているところに、急に運動を始めるなどすると、疲労骨折のリスクが高まります。
疲労骨折の原因としては、筋力不足もあげられます。筋肉という鎧を着ていないと、骨に直接ダメージが加わり、疲労骨折のリスクが高くなるというわけなのです。
骨の脆弱化も疲労骨折のリスクを高めます。先述したマラソンランナーを例にとると、過度のダイエットや過酷な練習によって骨密度が低下し、その結果、疲労骨折を起こしたと考えられるのです。
偏平足とは、足裏のアーチ(土踏まずなど)が消失し、足裏が平らになっている状態を意味します。偏平足になると、足底アーチによるクッション機能が働かなくなります。
その結果、特に足の内側へかかる負荷が大きくなり、足の舟状骨や第2中足骨などに疲労骨折を起こすリスクが高くなるのです。
一般的な骨折の場合、ギブスで固定したり松葉杖をついたりすることとなりますが、疲労骨折の場合はどのように治療するのでしょう。
疲労骨折を起こした場合、通常の骨折とは異なり、手術やボルト固定などをせず、包帯やテーピングでの軽い固定をして安静することで回復を待つ「保存療法」をおこなうのが一般的です。
ただし、歩行時の痛みが強い場合などは、松葉杖を用いて免荷(ダメージを減らすこと)します。
スポーツ選手など、一刻も早く競技に戻る必要がある場合は、金属を用いて骨を補強する手術が行われることもあります。
一般的な骨折は不慮の事態であることがほとんどですが、疲労骨折の場合、普段の心掛けによって予防することが可能です。特に指導者の方や親御さんは、お子さんのちょっとした訴えに耳を傾けてあげてくださいね。
日本ではまだまだ子供が自発的にスポーツを楽しむというよりは、指導者に従って練習メニューをこなすというやり方が一般的なのではないでしょうか。また、指導者と生徒は対等の関係ではなく、上下関係であることがほとんどです。
そのため、子供にしてみると痛みを訴えた場合、「試合に出してもらえなくなるのではないか」とか、「気合いが足りないと怒られるのではないか」と不安になりがちです。
そのため、痛みを隠して疲労骨折の発見が遅れるケースが後を絶ちません。
これはまだ体の出来上がっていない状態でいきなり高校レベルの負荷の強い練習を行うことが原因です。
急に練習がハードになると、それだけ疲労骨折のリスクが増すこととなります。
1年生にいきなり2年生や3年生と同じ練習をさせるのではなく、段階を踏んで、徐々にトレーニングをハードにしていくよう気を付けましょう。
人間の身体は食べたものからできています。特にたんぱく質に含まれるコラーゲンと、カルシウムの摂取は、強い骨を作るのに必要不可欠です。スポーツをしている児童や生徒の親御さんは、栄養バランスにも気を付けてあげてくださいね。
骨折をした場合は整形外科を受診するのが一般的ですが、疲労骨折の予防法や、疲労骨折を起こしにくい身体の使い方が知りたい場合は、ぷらす鍼灸整骨院までお気軽にご相談ください。
ぷらす鍼灸整骨院では、全身のバランスを見て局所にかかる負担を減らしたり、テーピングで運動時の負担を減らしたりする施術をおこない、スポーツを愛する皆様をサポートしています。
疲労骨折は通常の骨折とは異なり、繰り返される外力によって徐々に痛みが増すという特徴を有しています。また、初期には痛みが出にくいのも疲労骨折の特徴です。
いったん疲労骨折が進行してしまうと、長い間運動を休まなければなりません。だからこそ、「休むのも練習の内」と指導してあげることが重要というわけなのです。
少しでも体に違和感や痛みを感じたときは、お気軽にぷらす鍼灸整骨院までご相談くださいね。
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