columnお悩み解決コラム
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公開日:2019.12.6 / 最終更新日:2022.8.26
「ランニング中や長時間歩いたときなどに、膝の内側が痛くなる」という症状。
心当たりがある方は、もしかしたら「鵞足炎(がそくえん)」かもしれません。
今回は鵞足炎の主な症状や、炎症を引き起こしてしまう原因、改善策などについて詳しく解説していきます。
スポーツ障害の1つでもある鵞足炎の痛みでお悩みの方、これから予防を考えている方はぜひこのページを参考にしてくださいね。
主な症状は階段の昇り降りやイスから立ち上がるとき、歩行途中などに起こる膝の内側の痛み。
重症になるとじっとしているときにも鵞足部に痛みが出る(安静時痛)場合もあります。
膝の内側には骨盤から伸びる筋肉「縫工筋(ほうこうきん)」「薄筋(はっきん)」「半腱様筋(はんけんようきん)」「半膜様筋(はんまくようきん)」が付着しています。
その付着部分が「鵞足」つまり「ガチョウの足」のように広がっていることから、医学的に「鵞足部」と呼ばれているのです。
鵞足部を形成する3つの筋肉には膝関節を曲げるはたらきがあるため、膝の曲げ伸ばしを繰り返すようなスポーツ中に過度の負担がかかり痛みが生じます。
鵞足炎が引き起こるのは、鵞足部を形成する筋肉に大きな負担がかけられたときです。
つまり、長時間膝の曲げ伸ばしを繰り返す「マラソン」「ランニング」「サッカー」「水泳」や、ジャンプ動作の多い「バスケットボール」「バレーボール」などの種目をする方は、鵞足部に負担がかかり炎症を起こす可能性がかなり高くなります。
また、特に目立った運動をしていなくても、歩いたり走ったりするときに足を外側に流すように地面を蹴っている方は注意が必要です。
気になる方はご自身の歩行動作を後ろから撮影してみましょう。
鵞足部に負担をかけないためには、足を真っ直ぐ後ろへ蹴ることが重要となります。
ここからは鵞足炎を引き起こしてしまう原因を、詳しく解説していきます。
運動前の準備体操には、体温を上昇させ筋肉を柔らかく保つと同時に、関節の可動域を広げる効果があります。
しかしウォーミングアップが不足すると筋肉が緊張した状態で激しく動かすことになるため、関節や筋肉そのものにかなりの負担をかけてしまうのです。
スポーツを熱心に取り組むことは、上達するためにとても大切なことですよね。
しかし、急に長距離を走ったり練習量を増やしすぎることも、鵞足炎を引き起こす原因となってしまうのです。
真っ直ぐ立ったときに膝が内側を向いてくっついてしまう「X脚」、足首の関節が内側に傾いてかかとが外側へ出っ張る「回内足(かいないそく)」では、鵞足部を形成する筋肉が常に引っ張られるので痛みが生じやすくなります。
鵞足炎と共にこれらの症状がみられるときは、X脚や回内足などの姿勢異常が原因である可能性がかなり高いです。
サイズの合わない靴を履いていたり、アスファルトや坂道の多い練習環境で運動をしていませんか?
これらの過酷な練習環境で運動をしていると、筋肉や骨に大きな負担がかかり、鵞足炎以外にも身体にさまざまな痛みが表れてきます。
身体の専門家である整骨院では鵞足炎で悩む方のために、適切な練習内容のアドバイスや、痛みを取り除くためのさまざまな施術を行なっています。
もちろん、ぷらす鍼灸整骨院でも鵞足炎に対する施術を受けられるので、足の痛みが気になる方はどんなことでもお気軽にご相談くださいね。
ここからは、鵞足炎に対する整骨院での主な施術内容を3つご紹介します。
目視ではわからないほど微細に振動する「超音波治療器」。
こちらを患部に当てると細胞が活性化して炎症部分の回復力が高まり、痛みの軽減につながります。
鵞足炎は鵞足部を形成する筋肉や太もも・膝まわりの筋肉が緊張して起こる場合が多いのですが、筋肉の緊張をほぐすために行なうのが手技療法(マッサージ)です。
マッサージは固まった筋肉の柔軟性を高める効果の他に、関節の可動域を広げることでケガをしにくい身体をつくる役割も担います。
膝に負担をかけてしまうX脚や回内足などの骨格異常を改善するために、矯正を行ないます。
「矯正」と言っても何度も骨をボキボキと鳴らしたり、痛い思いをさせてしまうような施術はしないのでご安心ください。
骨格矯正は鵞足炎だけでなく、その他の膝の痛みや姿勢の改善、腰痛や肩こりの緩和などにも効果を発揮します。
専門家が正しい手順でテーピングを施すことで筋肉や靭帯が補強され、膝への負荷が軽減できます。
また、テーピングには痛みが強くなる膝の動きを制御する効果もあるため、不安感の解消や痛みの再発を防ぐ役割も果たします。
鵞足炎を引き起こしたらまずは運動を控え、安静にしましょう。
長期間膝を動かさないでいると筋肉が固まり膝関節の可動域も狭くなってしまうため、受傷後1週間程度が経過したら様子を見つつ軽い運動を開始します。
鵞足炎をはじめとするスポーツ障害は、根本的な改善をしないとすぐに再発してしまうため注意が必要です。
アイシングには患部を循環する血液の量を最小限におさえ、代謝を下げることで炎症を鎮める役割があります。
運動後は15分以内にアイシングをしましょう。
患部を冷やすには氷水を入れた氷のうやアイシングパックを使用しますが、凍傷を防ぐために冷却時間は20分程度にとどめておくことが大切です。
ストレッチにはケガの予防や疲労回復、筋肉の柔軟性を高めるなどの効果があるため、運動の前後には必ず取り入れましょう。
今回は鵞足炎の予防に効果的なストレッチを2つご紹介します。
<片足のばしストレッチ>
内ももの筋肉「内転筋(ないてんきん)」と、もも裏の筋肉「ハムストリングス」をほぐすストレッチです。
左足でも同様に、左右2セットずつ行ないましょう。
伸ばしている方の足先は常に天井へ向けておくのがポイントです。
<膝たてストレッチ>
太もも前面の筋肉「大腿四頭筋(だいたいしとうきん)」を伸ばすストレッチです。
同様の動作を、左右の足で2セットずつ行ないましょう。
背筋をしっかりと伸ばし、目線を前方に向けるのがポイントです。
バランスが取りにくい場合は、空いてる方の手を壁などに添えて身体を支えましょう。
入部したての新入生はチームの練習に追いつこうと無意識に運動量を増やすため、スポーツ障害の発生も多くなります。
部活動の練習時間が増える夏休みや冬休み、新しいスポーツを始める4月~5月は、お子さまや生徒の運動量が適切かどうかしっかりと見定めましょう。
ランニングの距離やトレーニングの量は徐々に増やし、少しずつ身体を慣らしていくことがケガの予防につながります。
グラウンドの環境を整えたり足に合ったシューズを選ぶことは、鵞足炎を含む多くのスポーツ障害の予防につながります。
また、身体に過度の負担をかけないためには正しいフォームで運動することがとても大切です。
膝の内側の痛みとして代表的な「鵞足炎」は、膝の曲げ伸ばしを繰り返し行なうようなスポーツ中に多く発症します。
根本的に痛みを改善するため、運動の前後にはストレッチを欠かさず行ないましょう。
練習量は少しずつ増やしていくことを心がけ、しっかりと身体のケアをしながらスポーツを楽しみましょうね!
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