columnお悩み解決コラム
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公開日:2020.9.14 / 最終更新日:2020.10.8
年齢とともに、股関節の痛みを訴えられる方が増えてきますが、そのような場合、どう対処すればよいのでしょう。
それでは早速ですが、なぜ股関節が痛くなるのかについてみていきましょう。股関が痛いのは、骨や軟骨が原因だと思っている方も多いと思いますが、実際には、そのような例のほうが少ないことを知っておいていただきたいと思います。
股関節の痛みを訴えて病院や整形外科を受診すると、中高年以降の方の場合、「変形性股関節症ですね」と言われるケースが少なくありません。
その原因としては、「年のせい」とか「軟骨がすり減って骨と骨とがぶつかっている」といったことがあげられます。
変形性股関節症はどちらかというと女性に多く見られる疾患ですが、平均すると有病率は人口のおよそ1%から4%とされています。
参考:人工関節ドットコム
ということは、股関節痛のほとんどは、変形性股関節症以外の原因によってもたらされるというわけでもあります。
股関節痛の本当の原因については後ほど詳しく解説するとして、まずは、股関節に痛みを生じる代表的な疾患である、変形性股関節症についてみていきたいと思います。
変形性股関節症は、一言でいうと股関節にみられる変形性の関節症です。変形性の関節症は股関節以外にも、膝や指などいろいろな場所に起こり得ます。
変形性股関節症の原因は大きく分けて、何らかの基礎的な疾患があることと、退行変性の2つに分類されます。
変形性股関節症の原因となる基礎的な疾患としては、臼蓋形成不全や先天性股関節脱臼があげられており、変形性股関節症を発症する原因のおよそ9割を占めると考えられています。
退行変性とは、分かりやすく言うと老化にともなう骨の変形や軟骨のすり減りを意味します。その他、体重の増加や外傷などに起因して、変形性股関節症を発症するケースもあるとされています。
変形性股関節症の特徴としては、症状が徐々に進行するということがあげられます。変形が始まったばかりの段階では、ほとんど自覚症状を訴えることはありません。
変形性股関節症が進行してくると、徐々に鼠径部や太ももの外側に痛みを訴えるようになり、股関節の可動域が減少し始めます。
そのような状態が長く続くと、日常の動作にも支障をきたすようになり、安静にしていても寝ていても痛みが生じるようになります。やがて変形性股関節症の末期を迎えると、股関節が全く動かせなくなってしまいます。
変形性股関節症を発症すると、末期には股関節を全く動かせなくなるということでしたが、先述したように変形性股関節症の有病率は1%から4%にすぎません。では、その他の股関節痛は何によってもたらされるのでしょうか。
はじめに知っておいていただきたいのですが、骨と骨とがぶつかり合ったとしても、それが痛みへとつながることは医学的にあり得ません。
なぜなら、骨には痛覚がないからです。もし骨に痛覚が存在するなら、骨折をしたときにボルトなど金属で固定できるわけがありませんよね。
骨に痛覚がないことは、生理学の基礎中の基礎です。もし股関節の検査をして骨と骨とがぶつかっていると説明された場合、その説明には医学的根拠がないことを知っておきましょう。
骨と骨とがぶつかっても痛みを生じることはないということでしたが、では、何が原因で股関節の痛みを生じるのでしょうか。その答えの1つが、筋肉や筋膜の緊張です。
筋膜というと筋肉を覆う膜のようなイメージがありますが、実は、筋膜は血管や神経、骨、内蔵などすべての器官を覆っている膜のような存在です。
そして、すべての筋膜は有機的につながっています。
股関節に関して言うなら、太ももの筋膜の緊張や、膝周囲の筋膜の緊張、大腰筋(お腹のインナーマッスル)の筋膜の緊張などが原因で股関節が引っ張られ、結果として股関節の痛みを生じるケースが少なくないのです。
腰痛や股関節痛の多くが原因不明とされるのは、骨や神経のみに注目しており、筋肉や筋膜に注目することがないからだともいえます。
ここまでの解説で、股関節痛の多くは変形性股関節症ではなく、股関節周囲の筋肉や筋膜の緊張によってもたらされることをご理解いただけたのではないでしょうか。そこで、股関節の痛みを緩和する方法についてみていきたいと思います。
股関節の痛みを緩和したい場合、まずは股関節を温めることから始めてみましょう。痛みがあると冷やすのが良いと思われる方もいらっしゃいますが、基本的に冷やしていいケースは炎症を伴っているケースなどごく少数です。
温めることで股関節痛が緩和するのであれば、その股関節痛は筋肉や筋膜の緊張、および血行不良などが原因で生じていると考えられます。
動かしたときに激しい痛みを生じる場合を除き、適度に身体を動かすことも、股関節痛の緩和につながることがあります。
少々の痛みがあっても、しっかりと動かしたほうが、股関節痛の改善につながるケースも少なくありません。動かしていいのかどうか判断に困る際は、お気軽に私たちまでご相談ください。
股関節の柔軟性を高めることも、股関節痛の緩和につながります。そもそも股関節が硬いと、股関節周囲の筋肉や筋膜の緊張につながり、それが股関節痛を誘発するものです。
つまり、股関節が痛いから股関節周囲の筋肉や筋膜が硬くなるのではなく、そもそも股関節周囲の筋肉や筋膜が硬いから、股関節の痛みにつながるというわけなのです。
股関節痛がある場合、ほとんどのケースで股関節周囲の筋肉や筋膜に緊張がみられるものです。その場合、入浴後など体が暖まっているタイミングでマッサージをおこない筋肉を緩めてあげることも効果的です。
ぷらす鍼灸整骨院には、「病院や整形外科で変形性股関節症と言われた」「手術をしないと治らないと言われた」という方の股関節痛をたくさん診させていただきました。そこで、当院の股関節痛に対する考え方を紹介したいと思います。
大事なことなので繰り返しますが、骨と骨とがぶつかることによって痛みを生じることは、医学的に見てもあり得ません。股関節痛に関しても同様で、骨自体に異常があるケースはむしろ少数例といえます。
ぷらす鍼灸整骨院では理学療法や運動療法を駆使して、股関節痛の改善に当たっています。仮に施術によって痛みの改善がみられるのであれば、手術は最後の手段として取っておくことをおすすめしています。
仮に骨の変形が股関節痛の原因ではなかった場合、手術をしても症状は変わらずに残ってしまいますし、人工骨頭に置き換えても、股関節痛が根治するケースは多くありません。
日常生活に多大な支障をきたしている場合は別ですが、施術やリハビリによって徐々に症状が改善するようであれば、頑張って施術やリハビリを続けるのが先決です。
ぷらす鍼灸整骨院では、股関節痛の原因を股関節だけに求めません。身体というものは有機的に連合して動作するものであり、股関節だけの単独の動きというものはあり得ないからです。
そのため、当院では股関節だけでなく骨盤のバランスやひざの動き、足首の硬さ、肩関節の動き、姿勢などをトータルで分析し、股関節痛の改善につなげています。
股関節痛の原因が骨ではない可能性があると知り、驚かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。代表的な股関節の疾患である変形性股関節症にしても、その有病率はほんの数%にすぎません。
検査の結果、変形性股関節症と言われたものの「できれば手術をしたくない」「薬に頼りたくない」という方は、ぜひ一度、ぷらす鍼灸整骨院までご相談くださいね。
ぷらす鍼灸整骨院ではさらなる店舗拡大のため出店可能物件を募集しております。
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